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エイチ・アイ・エス(HIS)の澤田秀雄会長の話を久しぶりに聞いた。相変わらず意気軒昂である。常に前を向いていて話が非常に面白い。海外旅行業界で澤田氏のファンは多い。考え方が斬新で、これからの経営のヒントを与えてくれるところが人気の理由と思われる。 澤田氏は航空会社、ホテル、証券、テーマパークなど新たな事業に参入してきた。参入のタイミングについて、「その事業が全盛の時には手を出さない。谷間の時、逆境の時、周囲から反対された時に打って出る」のがポリシーという。 スカイマークを設立した時も、航空行政側が新規航空会社の門戸を開いたとは言え、その規制は厳しく、逆境の連続だった。ハウステンボスも、その前に再建を引き受けた企業が巨額の負債を抱えており、グループ内でも反対の声が強かった。 澤田氏は以前、その企業からハウステンボスの再建を相談されたことがあり、その時は「止めた方がいい」と意見したという。今回、再建を打診された時も当初は断ったが、地元から三顧の礼を受け、熟慮の後に支援を決めた。 結果的に18年連続赤字だったハウステンボスを2年目で黒字に転換させた。澤田氏によると、1年目は失敗の連続だったが、旬のイベントの実施、日本一・東洋一のイベントを手掛けるなどの営業政策で集客が拡大した。 とくに、重要だったのが社員の意識改革で、平均年齢47歳の社員に対して、「3つのお願い」の遵守を要請したという。 第1は「明るく、元気に、楽しく、お客様を迎える」。第2は「オフィスをきれいにする」。第3は「ボーナスを出すから黒字化に協力してほしい」。 サービス業であるからには、「明るく、元気に、楽しく」は接客の基本だが、長年の経営悪化でモチベーションが低く、澤田氏は「ウソでもいいから実行してほしい」と説いたという。 オフィスを清潔にすることについては、澤田氏は長年多くの企業を見てきて、「オフィスが汚い会社で発展した企業は少ない」ことを実感しており、朝15分を掃除タイムとして自らも実践した。 ボーナスについては、ほとんどの社員が入社以降の赤字続きで、ボーナスを貰ったことがなかった。澤田氏は「ボーナスを出すには2割経費を下げて2割売上を上げれば必ず黒字になる」として、仕事の迅速化、効率化の協力を要請した。 この結果、過剰な設備投資だったハウステンボスをスリム化すると同時に大胆な営業政策を実施。とくに毎日のように社員に「3つのお願い」を励行したことで、黒字体質に生まれ変わった。 佐世保市からの固定資産税納付額に相当する再生支援交付金の給付も黒字化の要因の一つだが、これまでの不良債権を含めて再建するからには「後方の憂いがないようにする」(澤田氏)ことが経営者だ。 澤田氏はスカイマークエアラインズでローコストキャリアを先駆け、現在はHTBクルーズでローコストクルーズを開始した。今のところ利用率は思わしくないが、カジノの導入で起死回生を図る。 澤田氏は「LCC元年」をどう見ているか。春秋航空の日本企業との合弁LCC設立の動きもあり、どのように思うか聞いてみた。澤田氏は前述の「その事業が全盛の時は手を出さない」ことを強調。「LCCはこれからが全盛であり、泥沼の競争時代が始まる。販売の協力はするが、LCCに進出することはない」と全面的に否定した。 澤田氏の言を借りれば、LCCは既に過当競争が懸念されている。LCC就航以前から既に航空運賃が低くなっており、キャンペーン運賃は別にして、新規航空会社にあまり割安感がなく、利用率が低迷している。 むしろ、澤田氏が示唆した「次代を担う新しいエアライン」の方が気になる。旅行者に「高品質のエアラインで高品質の旅行をしたい」層が存在する。旅行会社も旅行商品を造成する上で「高品質のエアライン」がほしい。澤田氏はそのマッチングを考えているように思う。(石原)
by yoshiro.ishihara
| 2012-03-26 00:00
| 航空・旅行
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