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ヨーロッパのプロサッカーリーグで、有名チームの胸のスポンサーロゴといえば、一昔前は日本の大手企業が多かった。サッカー場の広告も日本の企業がずらりと並んでいた。 それが今や、スポンサーは韓国、中国、マレーシア、中東などの企業が欧州サッカーを席巻している。日本は大富豪がプロスポーツのオーナーになることは少ない。とくに外国に進出するとなると、ごく一部を除いてはスポンサーにとどまる。 しかし、中東、ロシア、アジアでは功成り名を遂げた大富豪は、プロスポーツチームを買収してオーナーになる。今年イングランド・プレミアリーグで優勝したマンチェスター・シティのかつてのオーナーは、タイのタクシン元首相だった。今は中東の投資家グループの手に移った。サッカーの母国イングランド・プロリーグのオーナーは、アジア新興国の大富豪が名を連ねる。 先だって、優勝が懸かるマンチェスター・シティとQPRの試合をテレビで見たが、QPRのオーナーであるエアアジアのフェルナンデスCEOがスタジアムに来ていた。選手の胸にはMシティはエティハド航空、QPRはエアアジア、レフリーの袖にはTune Hotelのロゴが張られ、まるでアジアか中東のリーグのようだ。 さらに言えば、イングランド・リーグの2部に該当するチャンピオンシップ・リーグ所属のカーディフのメインスポンサーは、「マレーシア」。マレーシア政府観光局の広告らしい。日本なら日本政府観光局(JNTO)がスポンサードしているようなものだろう。 アジアの企業がプレミアリーグのオーナーになったり、スポンサードしたりするのは、金があるからだけではない。そこはやはりビジネス。2部の試合なのに、チャンピオンシップのプレミアリーグ昇格戦のプレーオフは、世界90カ国以上で放送される。プレミアリーグや欧州チャンピオンズリーグはそれ以上、ほとんど世界中で放映されており、その告知効果たるや計り知れない。 エアアジアはLCC、ローコストキャリアだが、宣伝に掛ける金額は半端ではない。プレミアリーグへの宣伝費は莫大だ。それでも、投資に見合うだけの効果があるのだろう。フェルナンデスCEOは、QPRをプレミアの強豪チームにして、エアアジア・グループ、マレーシアを強力にアピールするつもりらしい。 日本の経済成長期やバブル期までは、アジアでも日本が先進国として突出していたが、日本のマイナス成長の一方で、アジア各国が成長している。アドバンテージはどんどん減っている。 スマートフォンも家電も、日本はアジアで遅れを取っている。航空業界もアジアの航空会社の方がはるかに元気だ。日本航空、全日空は今年の3月期で過去最高の利益を計上したが、欧米アジアのエアラインでは当然のレベニューマネジメントとコスト削減をより徹底させたことが大きかった。エアアジア・ジャパンやジェットスター・ジャパンの設立は、LCCということもさることながら海外企業の新たなノウハウを取り込むという面もあるのではないか。 旅行業界も同じで、中国国際旅行社(CITS)のチェン・ロンCEOは「M&Aを促進して欧米の旅行会社に匹敵する規模をめざす」と語る。アメックスやTUIを見据えての発言。もはや日本の旅行会社は眼中にないようだ。 日本の観光立国政策は、アジアの成長を見越している。インバウンドの訪日外国人の目標3000万人も中国、韓国、インド、インドネシア、タイなど生活が豊かになったアジア各国からの旅行者を当て込む。 アジアでは、経済も観光も強力なアウトバウンドを武器に、インバウンドを推し進めているように思う。欧州サッカーへの投資も世界へのアウトバウンド政策、これがインバウンドに跳ね返る。双方向とはいいながら、日本は政策にバランスが取れていない。アウトバウンドが増えることによって、インバウンドが生きる。(石原)
by yoshiro.ishihara
| 2012-05-28 00:00
| 航空・旅行
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