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先日開催された日本旅行業協会(JATA)経営フォーラムは、日産自動車市場開発室長の星野朝子氏が基調講演、マーケティングの需要性を旅行業界に対して訴えた。各分科会でもマーケティング論が展開され、とくに第3分科会では、花王の辻明夫ヘルスケア事業開発部長、キリンビールの橋本誠一マーケティング部商品開発研究所長の話が最も印象に残った。 辻氏は、花王が初めて飲料製品を世に出し、成功を収めた「ヘルシア緑茶」のマーケティングを紹介した。それによると、「ヘルシア」のマーケティングで最も重要視したのは、ターゲッティングとリピートの2点。カテキンの成分が多く、肝機能障害などに効能が高い「ヘルシア」のターゲッティングは「中高年」に置いた。他の緑茶製品が健康ダイエットとして主に若い女性層をターゲットとしたのに対して、ここで明確に差別化を図った。 これは、花王のポリシーである商品のロングセラーを目指すことに基づき、「ロイヤルユーザー」をつくることと合致する。中高年層は他の類似商品と比べて価格が高くても、一度購入して、その効能を実感すれば、必ず「リピート」するという。 もちろん、流通チャネルであるコンビニエンスストアの協力、マスメディアの露出もヒット商品創出に大きく寄与したが、成功の最大の要因はターゲッティングの明確化とリピーターの確保にあったという。 キリンビールの橋本氏は、1987年にアサヒビールが「スーパードライ」を発売し、大ヒット商品となったが、ビール業界でマーケティングが本当に始まったのはこれ以降だと説明した。成熟市場と言われていたビール業界で、「スーパードライ」の成功は衝撃的で、この後「ドライ戦争」が始まり、各社類似製品を発売したが、結果的には「スーパードライ」の販売を助けるだけで、失敗に終わり、キリンはアサヒにシェアトップを譲ることになる。 これについて、橋本氏は「ポジションは一つしかなく、成熟市場では決して対抗商品は勝つことができない」という。とくに、オリジナル商品をつくっても競合商品を意識してしまい、それが「願望マーケティング」に陥ることになると指摘、マーケティングを顧客本位の視点から見直し、それがチューハイ「氷結」の成功につながったという。 「氷結」はターゲッティングを「ビールは飲むがチューハイは飲まない層」と定め、従来のチューハイユーザーではない層を開拓した。これが、結果的に販売増につながったという。ここでもターゲットは男性層だ。 両氏の意見を旅行業界に置き換えると、旅行業界でも類似商品を造成することの限界性が見えてくる。「ロイヤルユーザー」を獲得するために、オリジナル商品をどれだけ企画・造成することができるかが問われているのかもしれない。 熟年市場に強い旅行会社でも、最大の課題はユーザーにどれだけ独自性のある企画商品を造成できるかにかかっているという。そのために、目的性、イベント性のある企画が最近は多くなっている。 2007年に海外旅行者2000万人を達成するためには、大手、中小を含めて旅行会社が競ってオリジナル商品を世に出すことが望まれる。マーケットが細分化される中で、旅行会社の方向性はそこにある。 特別セッションで、JTBの田川常務は「マーケットインからプロダクトアウト」への転換を、ANAセールス&ツアーズの大野社長は「2000万人達成のためには中国市場の拡大が不可欠」と指摘する。旅行会社はとくに中国市場で、独自性のある旅行商品の企画造成に注力しなければならない。(石原)
by yoshiro.ishihara
| 2004-03-01 00:00
| 航空・旅行
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